金融商品のコツ

日本人もお金についてもっと貪欲にならなければならない

販売停止が相次ぐ仕組債

仕組債とは、複数の商品(株価、株価指数金利、為替、コモディティなど)を組み込んだデリバティブ金融派生商品)の一種で、もともとは機関投資家などのプロ向けに開発された金融商品なのですが、最近では個人投資家にも販路を広げており、デリバティブを利用することによって投資家や発行体のニーズに合ったリターンを生み出すことができるのですが、多くの仕組債にはオプションやスワップ取引が組み込まれているため、価格変動があった場合、大きく損失を出す可能性があり、あらかじめ設定された価格(ノックイン価格)を下回ると償還時に元本割れになります。

仕組債

また、仕組債の手数料体系は非常に複雑で、投資家中には割高な価格で購入している人もおり、仕組債の販売を見直す金融機関が増えてきています。

仕組債は、商品分類上、債券に分類され、将来の価格が予測できない株式とは異なり、債券は期間中に利息がつき、償還日には元本が100%戻ってくることになるのですが、仕組債は条件次第で元本が大きく減る可能性があるという特殊な金融商品で、元本がどのぐらい減額されるかは、仕組債ごとに指定された株価指数や個別銘柄など、仕組債とは無関係な各種指数の値動きに左右されます。

さらに仕組債の購入者は、デリバティブ金融派生商品)取引の一種であるオプション取引に自動的に参加することになり、株価を対象にした仕組債の場合、購入者はあらかじめ決められた「オプション料」を受け取り、株価が大きく下落した場合には損失を引き受けなくてはなりません。

仕組債は通常の国債や債券とはまったく異なる金融商品で、仕組債は適切なオプション料と金利水準を計算できるプロ向けの商品です。